どうする?しらはま先生

【質問】 タイ料理店をオープンするときに気をつけることはどんなことですか?


【回答】 一般的には飲食店のオープンの方法には4つの種類があります。
1.3段ロケット型 2.ソフトオープン型 3.スタートダッシュ型  4.何もしない型

それぞれについて説明したいと思います。

 

まず、飲食店初心者の方には1.の「3段ロケット型」がお薦めです。

★3段ロケットの第1段

- 身近な人でリハーサル。営業の流れをつかむ。 -

最初に身近な人やご近所の方のみに開店のお知らせをして、時間を限定して来店していただきます。 料理を出すスピードや、ホールの動きなどを自分たちで確認しながら、営業終了後をミーティングを行い 1日を通して営業できる流れを作ります。

 

★3段ロケットの第2段

- 通常営業と同じことを繰り返す -

次に、通常営業を行い、1日の流れがスムーズにいくまで毎日ミーティングを行い、 開店キャンペーンの日と内容を決定します。

 

★3段ロケットの第3段

- さあ本番!開店キャンペーン -

万全な態勢で開店キャンペーンを行います。リハーサルとミーティングを繰り返しましたが予想もしないことは必ず起こります。 そのために馴染みの経験者の方や気心が知れた方にお手伝いに来て頂くことをお薦めいたします。 お客様にとっては初来店の印象が非常に大事です。口コミ効果を上げるためには最初が肝心です。 たくさんのお客様のご来店があった場合、料理が遅れたりすることがあります。あまりの本番の忙しさに笑顔の接客ができないこともあるでしょう。 このことにより失った信頼を回復するのは非常に大変なことなので、気をつけてください。

 


2.の「ソフトオープン型」は@の「3段ロケット型」の変形型です。 開店キャンペーンをやらずに確実に売上げをあげていく方法です。 比較的開店資金に余裕がある方や立地条件の良い店舗向けです。


3.の「スタートダッシュ型」は、飲食店のご経験がある方で料理のスピードやオペレーションに自身のある方に向いています。 オープン日を決めて事前の販促活動(チラシ配布やホームページで告知等)をしっかり行い、初日から売上げを伸ばす方法です。 初心者の方にはこの方法はお薦めしません。

 

初心者の方がこの方法でするときによく起こるトラブルは以下の2つです。

トラブルその1・・・来店のお客様が予想を超えてお客様に不快な思いをさせる

トラブルその2・・・告知不足などによりスタッフの数が多いのにお客様は来ない こういうことにならないように注意しましょう。


4.の「何もしない型」は何事もマイペンライな方がやっている方法です。 これは、逆にやれと言われても出来ない気がしますが、、

 

 

、、、 さて4つのオープンの方法を説明しましたが、いかがですか。

オープン時はお店の近所の方も注目されていますし、良いにしろ悪いにしろ口コミが広がりやすい時期ですので慎重に進めたいものですね。

白濱一久(しらはまかずひさ) 
(株)イマジンコンサルティング 代表取締役 福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業後、5年間の法律浪人を経て1996年通信機器販売会社の創業に参画。3年で年商12億の会社成長の基盤作りから貢献する 。 同社食品事業部の立ち上げのリーダーとして、某大手ラーメンFCジーの店長からスタートし、現場を統率しながら焼肉・エスニック等数々の新業態を開発を行う。 立上げ店舗の成功により、他社へのコンサル部門も経験する。またタイ料理店長時代には、店内でライブやイベントを成功させ、 代々木のタイフェスティバルではガイヤーン(トリモモ炭火焼)を2日間で約5000ピース販売する。 同社退職後、さらに大きな視野から食に関するマーケットを見るため、日本全国の食材を輸出する外資系専門商社に転職し営業を担当する。
2007年、株式会社イマジンコンサルティングを創業、お客様に喜ばれる店作りをモットーに中小飲食店から従業員食堂や公営の美術館・博物館の 飲食部門のコンサル、アジアを中心とした出店への協力、メーカーとの新商品開発等幅広く活躍中。 現在、黒田屋アグリトーレ(株)取締役副社長として同社の新業態(阿佐ヶ谷のタイ料理店「ダオタイ」等のプロデュース)を続々と開発中
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